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2012年11月 9日 (金)

「死神」って

  ―お酒の名前について考えました!―121108011p1120730 121108022p1120731

お酒には色々な名前(酒銘)が付けられていますが、先日入った店で、「死神」という名前のお酒を見かけました。

「死神」とは、あまり縁起の良い名前ではありませんが、蔵元には何かの思いがあってそう名付けられたのでしょうかね。(その答は文末で…)

一般に、酒銘には、①地域の名前を冠したもの、②蔵元などの名前に由来するもの、③地域の伝説や故事などに因んだもの、④お酒の特徴や蔵元の方針などを表現するもの等があるように感じます。

①については、「越乃寒梅」や「八海山」などが有名ですが、故郷・広島にも「西條鶴」や「賀茂鶴」などの銘柄があります。

②については、「久保田」(蔵元の屋号)、「二階堂」(蔵元の姓)などがありますが、故郷・呉の酒の「千福」の酒銘は、初代の蔵元が女性の内助の功をたたえる意味から母(フク)・妻(千登)の名をとって名付けたようです。

③については、「白鹿」(中国の故事)、「獺祭」(蔵元の所在地の由来)などがありますが、故郷・呉市吉浦の酒の「水龍」の酒銘は、その地域にある水龍降臨伝という伝説(実を言うと、亀さんはそんな伝説を聞いたことが…)に基づくと言われています。

④については、「大関」(「大出来・覇者の意)、「白菊」(日本酒が最も円熟する秋、日本を代表する花「白菊」に因んで)などがありますが、故郷・広島の「亀齢」(酒は百薬の長。それを口にして、亀のごとく長く生きるとの意)もその例です。

お酒の名前について色々語らいながら、杯を交わすのも楽しいのでは…とは思いますが、亀さんは下戸につき…(苦笑)(記入者:亀さん)

答:「死神」の蔵元の加茂福のHPには、「死神」という酒銘は、日本一縁起の悪い名前の酒を自認し、“色は枯葉色、サエも良くない。しかし一度飲めばはまる酒です。さあ貴殿も取り憑かれてみませんか?”というメッセージが書かれています。

なお、写真で、「死神」の隣りにある、「水神」は、豊穣をもたらす神として崇められてきた水神(龍)という酒銘で、農業を敬い大地の恵みへの感謝の気持ちと米と水にこだわった酒造りへの信念を込めているようです。

追記:このほか、故郷・広島の酒の酒銘には、「白牡丹」のように、時の摂政関白の鷹司家の当主から、その出来映えを愛でて、御家紋に因んだ「白牡丹」の銘を頂いた例や「雨後の月」のように、蔵元が徳富蘆花の「自然と人生」の短編題より命名した例などもあります。

(参考)1.久保田:http://www.asahi-shuzo.co.jp/brand/kubota.html

2.二階堂:http://www.nikaido-shuzo.co.jp/

3.千福:http://www.sempuku.co.jp/company/concept.html

4.白鹿:http://www.hakushika.co.jp/history/

5.獺祭:http://asahishuzo.ne.jp/asahishuzo/dassai/origin.html

6.水龍:http://suiryu.info/

7.大関:http://www.ozeki.co.jp/about/enkaku/yurai.html

8.白菊:http://www.shiragiku.com/

9.亀齢:http://osake-style.com/SHOP/23349/33389/list.html

10.死神:http://www.kamofuku.co.jp/

11.水神:http://www.asabiraki-net.jp/osake/goods/suizin/index.html

12.白牡丹:http://www.hakubotan.co.jp/syumei1.htm

13.雨後の月:http://www.ugonotsuki.com/aboutus.html

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コメント

下戸ですのでお酒のことはよくわかりませんが
「死神」のラベルのお酒は買う気にならないように思います。

亀さんへ 「水神」の右は山口の「獺祭」ですね。俳人の正岡子規は原稿を書くときに資料を部屋いっぱいに並べたから自身を「獺祭書屋主人」と号しました。私もそうならないように気をつけなければ。それと「何を飲んだか忘れる(ほど飲む)」というのも。最近はないですけど。

「死神」はさすがにインパクトがありますね。
多分もう一生忘れません。

昨晩お世話になりましたお店で「黒さそり」という
大麦の焼酎を頂きました。これも珍しい名前だと
思います。味もおいしかったです。

> micoさんへ
蔵元は、縁起の悪い名前で、関心を持ってもらおうと意図したようですよ。
“恐いもの見たさ”を狙ったんでしょうね。

>野次馬さんへ
カワウソ(獺、川獺)はイタチの仲間なので、色々なものを集めるんですかね。
せいぜい良い資料を集めて、いい物を書いて下さいね。ブログもたまには…。

>トノさんへ
醸造元のさつま無双(株)は、土竜(もぐら)・黒さそり・坐忘(ざぼう)・竃(かまど)など、変わった名前の本格焼酎を作っているんですね。
黒さそりは、黒麹を使った麦焼酎の古酒なんですね。

お酒の名前で良かったです。
今時は子どもに付けたがる親が居るんですよ。《ドキュンネーム》で呆れた名前が探せるそうです。

>ちずやんさんへ
DQNネームを見てみましたよ。
ひどいですね。親のエゴ丸出しですね。
そう言えば、以前に子供の命名で騒動がありましたが、その子は、父母の離婚・親権者の犯罪などで、一家離散のようですね。
変な名前は、マンガの中だけにして欲しいものです。

亀さん、実家のお酒の紹介有難うございます。
酒の銘柄について良く調べましたね。知らない話もあり、勉強になりました。(INO)

酒都「西條」の酒蔵紹介です。
http://sakematsuri.com/event/sakagura.html

>INOさんへ
亀さんがふるさとの秋祭りを見るために帰省した日がちょうど「酒まつり」の日で、JRが臨時便を出すほど盛り上がっていましたよ。
やはり、西條には、国立の酒類総合研究所があり、日本酒のメッカですね。

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