遅咲きの桜も満開!
先日、財務省前を歩いていると、若い女性が「ワーッ!桜がまだ咲いている!」と言いながら、携帯で写真を撮っていました。
遅咲きの関山と鬱金(うこん)桜と咲き遅れた枝垂桜が咲いているのです。「まだ咲いている」ではなく、「今咲いた」のです。
関山は、サトザクラの濃桃色の八重咲き品種で、八重桜の代表とも言われ、なかなか重厚な感じがします(注1)。
また、鬱金桜は、オオシマザクラ系サトザクラの園芸品種で、ウコン色(鬱金色)と呼ばれる淡黄緑色をした八重咲きの花で、花びらの色に特徴があります(注2)。
関山と鬱金桜はまさに満開です。これらは、いずれも八重桜ですから、一重の薄桃色のソメイヨシノと区別が付きそうなものですが、ソメイヨシノ(染井吉野)が有名すぎるので、“桜=ソメイヨシノ”の先入観があるんでしょうかね。
日本花の会の「桜図鑑」(参考)には、380種の桜の情報が掲載されており、日本では固有種・交配種を含め600種以上の品種が確認されているようです。
ソメイヨシノの咲く前には、寒桜、大島桜、寒緋桜、大寒桜、河津桜、伊東桜(注3)など早咲きの桜が咲きます。ソメイヨシノの後には、関山、鬱金桜、緑色の桜の御衣黄(注4)、山桜(注5)などが咲きます。
いわゆるしだれ桜も、枝垂れ彼岸、紅枝垂、枝垂桜(注6)、八重紅枝垂(注7)、枝垂山桜などがあり、早咲きのものも遅咲きのものもあります。
このしだれ桜は、多分、八重紅枝垂だろうと思います。
4月中は、色々な遅咲きの桜を楽しむことが出来るので、「桜」と一括りにしないで、じっくりとその違いと美しさを鑑賞するといいですよ。(記入者:亀さん)
追記:よく見ると、財務省の前庭には、珍しいハンカチノキ(注8)が花を咲かせていました。この前庭を管理している人は花木が好きなようです。
(注1)関山:http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-kanzan_large.html
(注2)鬱金桜:http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-ukon_large.html
(注3)伊東桜:http://www.hananokai.or.jp/b/yp_szukan/d/028.html。故伊東正義氏が外相当時外務省の南東角に植えられたものについて、今年NHKのニュースでは“都心で最初に咲くソメイヨシノ”と誤報していました。
(注5)山桜:http://www.hananokai.or.jp/b/yp_szukan/d/366.html。国立国会図書館周辺の桜は山桜です。
(注6)枝垂桜:http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-sakura-shidarezakura_large.html
(注7)八重紅枝垂:http://www.hananokai.or.jp/b/yp_szukan/d/358.html
(注8)ハンカチノキ:http://yasashi.info/ha_00017.htm
(参考)日本花の会>桜図鑑:http://www.hananokai.or.jp/b/b3000.html
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コメント
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おはようございます。
桜の種類の多さに驚きました。
4月いっぱい楽しめそうですね。
ハンカチノキに出合ってみたくなりました。
投稿: mico | 2012年4月19日 (木) 09:13
> micoさんへ
今は、ソメイヨシノが多くなっていますが、江戸時代には、里桜と山桜とが中心だったようです。
隅田川堤や飛鳥山などに桜を植えて名所にしたのは、徳川吉宗ですが、その頃は、ソメイヨシノはありませんでした。
また、ハンカチノキは、ハナミズキの仲間ですが、花びらが異常に大きいので、それがハンカチに見えるんですよ。
投稿: 亀さん | 2012年4月19日 (木) 23:22