マカラズヤ?ワカラズヤ?
神田神保町の古書店街の中に、三省堂書店の近くの靖国通りに面して、紳士カバンの老舗があります。
その名前が変わっています。
読んでみると、一瞬、「分からず屋」と読めますが、カタカナで「レオ マカラズヤ」と書いてあります。
“店のご主人が物の道理が分からない「分からず屋」だから、そのように名付けたのかな?”と思って見直すと、やはり、「レオ マカラズヤ」と書いてあります。
そこで、亀さんは探索を始めることにしました。
検索エンジンで、「レオマカラズヤ」で入れて検索すると、すぐに、レオマカラズヤ(株)のHP(注1)が見つかりました。
そのHPの会社案内には、「風変わりの名の由来は、これ以上まからないというところから。明治時代にあった、まけろまけないという風習をやめ、正札主義で貫く意思の表れでした。しかし、現在は、事前に値引きしてあるので、これ以上まけ(ら)れないと意であります。」と書いてあります。
明治39年(1906年)に創業した当時、商品取引では商品の値段は大体「相対(あいたい)」といって、売り手と買い手の駆け引きで決まっていました。一方、越後屋(今の三越)は、17世紀から市場を考慮して価格決定し、値引きをしない「正札販売」をしていました。
この店の創業者は、この「正札販売」をする(値段を「負けない」、「負からん」)と意味で、店名を「マカラズヤ」にしたそうです。また、商戦に負けないという意味もあるようです。
この店は、テレビや出版物で色々と取り上げられているようで、神田法人会の広報でも何回も取り上げられているようです(注2)。この広報を見る限り、3代目のご主人の木内武郷さんは、分からず屋ではなさそうです。
今後も、街を歩くときに、変わった看板を探してみようと思います。(記入者:亀さん)
(注1)レオマカラズヤ(株)のHP:http://leo-makarazuya.co.jp/
(注2)神田法人会の広報:(木内武郷さん:ご近所さん訪問)http://www.kanda-hojinkai.com/kinjyo/kinjyo50.html、(老舗を訪ねて「レオマカラズヤ」)http://www.kanda-hojinkai.com/sinise/sinise24.html
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