久しぶりの上海蟹
少しうれしいことがあって、友人たちと、今が食べ頃の上海蟹を食べに、神田神保町の上海料理の老舗「新世界菜館」(注1)に行きました。上海蟹を食べるのは十数年ぶりです。
この店は、上海蟹を中国から最初に直輸入した店のようです。また、店の主人の傅健興(フウ・ケンコウ)氏が中国の元首相・周恩来氏が留学生時代に好んだ料理を文献を元に再現して、「周恩来が大好きだった神保町の食」として客に提供しています。さらに、1989年醸造のヴィンテージ紹興酒なども売り物です。
上海蟹は正しくはシナモズクガニといい、本来、9月から11月頃蘇州近郊の陽澄湖や無錫太湖で採れるものを特に上海蟹と呼んでいたようです。この店も、当初は、この湖のものを直輸入していたようですが、水質汚染もあり、今は、多くは、南京郊外の高淳の近くにある石臼湖から運ばれてきているようです。
上海蟹は生きた状態で、客の前に出されます(写真上左)。傷つかないように紐で縛ってありますが、目玉は動いています。“食べるのがカワイソウだなあ!”と…露ほども考えませんでした。
客はそれぞれ気に入ったものに自分の名札を付けます。これは、外形は同じでも、開けてみると蟹ミソなどの量が異なるので、公平を期して事前に自分のものを決めておくのだそうです。上右の写真が蒸し上がった状態ですが、名札が付いているでしょう!
これを、客が食べやすいように、店員さんが一杯(匹)(注2)ずつきれいに解体をしてくれます。
実を言うと、料理は、下の写真の菜譜(献立表)のように、前菜からデザートまで8品が次々に出てきたんですが、食べるのに夢中で、写真は上海蟹だけにしました。
上海蟹をはじめ、料理はすべて美味しかったですよ!広島の大黒神島産の牡蠣の料理は、故郷の食材だけに感激しました。
ただ、蟹自体を評価すれば、上海蟹は川蟹のモズクガニの一種なので小さく、海の蟹のワタリガニや越前ガニ、松葉ガニ、ズワイガニ、タラバガニ(注3)などに比べて、食べ応えがなく、味も薄いような気がしました。
でも、店の雰囲気とか全体的な献立の中で評価すれば、“大満足!”という食事でした。
なお、付近の公園にある「周恩来ここに学ぶ」という記念碑の写真を載せておきます。(記入者:亀さん)
(注1)新世界菜館:http://www.sinsekai.com/
(注2)生きた蟹は1匹、2匹と数え、死んだ蟹は1杯、2杯と数えるようです。
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コメント
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こんにちは~
これが有名な上海蟹ですか!
蟹を食べると無口になるといいますが
如何でしたか~
満足な一日になったようですね~
投稿: 安曇野 | 2008年11月29日 (土) 13:31
>安曇野さんへ
たしかに「蟹を食べると無口になる」と言いますね。
ドーンと大きな蟹が出てきてくると、みんな黙々と食べるのでしょうね。
でも、上海蟹は小さいので、それを食べている時間はみんな必死に食べていましたが、一瞬で食べ終わったので、結構賑やかでしたよ。
まあ、“上海蟹”を食べた満足感は、女性陣がグッチやシャネルというブランド物のバックを買ったときの満足感と似ていますね。
投稿: 亀さん | 2008年11月29日 (土) 22:02
わあ、いいなあ。上海蟹、食べてみたいです。
うちのお坊ちゃまは海老が大好物です。蟹の存在は知りません。
投稿: 慧ちゃんママ | 2008年11月29日 (土) 23:09
>慧ちゃんママさんへ
はっきり言って、(美味さ÷値段)から見ると、上海蟹は、ズワイやタラバには負けるでしょう。
ズワイ、タラバなら、坊ちゃまを含めて、今度会いできた時に、サービスしますよ。
投稿: 亀さん | 2008年11月29日 (土) 23:16