ヘクソカズラの悲しみ
この間、近所のお宅の塀から、橙色の可愛い花が垂れ下がっていました。写真に撮ってかえり、家で調べると、「ノウゼンカズラ」と分かりました(左の写真)。
8月9日のINOさんの「近所の公園の花」(注1)の写真の花と同じ種類の花で、園芸種として最近人気がある花のようです。同じ町内でも、数軒のお宅が栽培されています。
一方、近所の道端の木からつる性の植物が垂れ下がり、周辺が白で芯の部分がアズキ色の可愛い花が咲いています(右の写真)。この花の名前は、「ヘクソカズラ」という雑草です。葉や茎に悪臭があるので、この名前が付けられたようです。
同じ「○○カズラ」といいながら(注2)、一方は人気園芸植物として持てはやされ、他方は「屁糞」とはあんまりではないか…!
悪臭といいますが、臭覚には個人差があり、一方的に「屁糞」と決め付けるのは、どうなんでしょうか? (例えば、同じ仲間(アカネ科)の「クチナシ」の花は、「香りがいい」といわれ、園芸植物として人気がありますが、「匂いがきつい」と感じる人がいるかもしれません。)
さらに、同じアカネ科には、アカネ(染料の原料)、コーヒーノキ(コーヒー豆)、キナノキ(医薬品の原料)等があり、いずれも人間に役立っており、そのため、多くの人から愛されています。この「ヘクソカズラ」だって、その実が薬用にもなり、こんなに可愛い花なのに、ひどい名前を付けられ、人間から毛嫌いされるのは、あまりにも気の毒です。
昔、亀さんと同じように考えた人がいたようで、「サオトメバナ(早乙女花)」などという別名があるのは、せめての救いとなるでしょうか?(記入者:亀さん)
(注1)http://dankai-hiroba.cocolog-nifty.com/blog/2008/08/post_475b.html
(注2)つる性の植物なので、「カズラ」という名前が付いていますが、ノウゼンカズラはゴマノハグサ目ノウゼンカズラ科、ヘクソカズラはアカネ目アカネ科で、植物の分類上は、全く異なる種類のものです。
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