水芭蕉はかわいい!
昨日、尾瀬の水芭蕉を見てきました。「えっ? 尾瀬に行ったのかって?」 「昨日、尾瀬が銀座にやってきたんです。」
毎年恒例のイベント「銀座に尾瀬がやってきた!」が、昨日から1週間、銀座のソニービルの「ソニースクエア」で、開催されています。6月5日の世界環境デーを記念し、東京電力とソニービルがタイアップして、2005年から開催しているものです。
尾瀬と同じ木道が設置され、その周辺に、地元で栽培されたミズバショウ(水芭蕉)などが植えられ、木道を歩きながらミズバショウが間近に観賞できるんです。
大都会・銀座に出現した“小さな尾瀬”です。
ところで、東京電力は尾瀬の自然保護に熱心で、尾瀬の植生の保全や木道の整備をしています(注)が、これは、“怪我の功名”、“瓢箪から駒”だというのをご存知ですか?
東電が尾瀬地域の群馬県側の土地をすべて所有するのは、当初から、尾瀬の自然を守ろうとしていたためではありません。東電は、戦前からある尾瀬原ダム計画に関連する水力発電所計画のために土地を買収していたのです。
この計画が実行されていたら、尾瀬はダムの底に沈んだのですが、この地域は、群馬・新潟・福島の3県に跨っていたので、水争いが深刻な状態で、この計画が実行されませんでした。
そのうち、自然保護運動が盛んになって、1956年に尾瀬地域が天然記念物に、1960年には特別天然記念物に指定され、事実上発電所計画は不可能になり、ようやく、東電はダム計画を断念し、尾瀬の自然保護に力を入れるという方針転換をしたのです。。
その後、尾瀬は「自然保護」の代表的存在となり、「日光国立公園」の一部であった尾瀬は、昨年、ついに分離独立して、「尾瀬国立公園」になったのです。
東電の土地買収やダム計画がなければ、尾瀬が別荘地などの乱開発に巻き込まれていたかも知れず、結果的に、東電の(断念した)ダム計画が尾瀬を守ったという、“瓢箪から駒”の話でした。(記入者:亀さん
(注)「尾瀬と東京電力」:http://www.tepco.co.jp/eco/area/oze/index-j.html
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コメント
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おはようございます、
都会で尾瀬の風情が楽しめてよかったですね、
何年か前に尾瀬沼に行ったことを思い出しました。
投稿: mico | 2008年6月 3日 (火) 08:06
こんにちは。
尾瀬のお話、ありがとうございます。そのような事で自然が偶然?守られたんですね。銀座に出現した小さな尾瀬も、本物の尾瀬もまだ行ったことがありませんが、開発より、自然を残して、狭い日本でも、豊かに楽しく暮したいですね。
投稿: 野の花 | 2008年6月 3日 (火) 20:03
こんばんは。
尾瀬に行かれたのかと思いました^^
銀座で楽しまれたのですね♪
大好きな尾瀬がダムの底に沈まなくてほんとに良かったです

尾瀬沼、尾瀬ヶ原・・・何回行っても又行きたくなります
尾瀬国立公園になったんですね~
いつまでもあのままの景色でいてほしいですね☆
投稿: ほよりん | 2008年6月 3日 (火) 20:38
都会の真ん中に「尾瀬」が!!
ミズバショウって尾瀬が有名ですよね。
水の綺麗な場所にしか咲かないって聞いてます。
都会の真ん中で見れるってすごいな~。
投稿: IWATO | 2008年6月 3日 (火) 21:18
> micoさんへ
本当のところは、早く登山を再開して、本物の自然の中で、ミズバショウを見たいのですが、今年は、近場の自然散策で我慢することにします。
投稿: 亀さん | 2008年6月 4日 (水) 00:17
> 野の花さんへ
尾瀬の林道には、東電のマークが入っていたり、東電小屋があったりしたので、「どうしてなんだろう?」と昔調べたら、そうだったんです。
でも、今になって考えると、経済的にも、自然保護的にも、水力ダムを作れなかって良かったと思います。
投稿: 亀さん | 2008年6月 4日 (水) 00:22
> ほよりんさんへ
東電がダムを作ろうとしたので、別荘地の乱開発が抑制されたし、東電がダムを断念したから、自然は守れたという点で、東電の果たした役割は大きいと思います。
単に、尾瀬はいいとか、きれいというんじゃなく、こんな話を知って、みんなに自然の大切さを考えて欲しいと思います。
投稿: 亀さん | 2008年6月 4日 (水) 00:28
> IWATOさんへ
自然は、その自然のあるところで見たり、浸ったりするのが良いんだと思います。
瀬戸内海の自然も捨てたものではありませんよ。
投稿: 亀さん | 2008年6月 4日 (水) 00:31