霞ヶ関・丸の内の文化財探訪・第3回
亀さんの文化財探訪・第3回は、明治生命館です。
この建物は、①その我が国の近代洋風建築上の価値、②戦後、GHQに接収され、米英中ソの4カ国代表による対日理事会の会場となったいう歴史的価値、③都市再開発に際しての歴史的建造物の動態保存の新しいモデルとしての価値から、注目されます。
まず、この建物は、1934年(昭和9年)に竣工したものですが、古典主義様式でまとめられたもので、我が国洋式建築の最高傑作と呼ぶにふさわしいネオ・ルネッサンス・スタイルの壮麗な建築であり、1997年(平成9年)に、昭和の建築物としては、初めて国のの重要文化財に指定されました。
亀さんは、今回の文化財探訪で初めてじっくりとこの建物を見ましたが、巨大なコリント様式の列柱には圧倒されました。
また、最近、都市の再開発の過程で歴史的な建造物が滅失するなか、明治生命館を含む街区の再開発では、明治生命館を動態保存する一方で、特定街区制度を活用して、街区全体では大きな容積率を実現して、地上30階・地下4階の明治安田生命ビルの建設をしています。
これによって、敷地の有効利用と歴史的建造物の保存の両立が見事に実現しています。そして、二つの建物がガラス張りのアトリウム(下の写真)で結ばれ、古いものと新しいものとの調和が図られています。
歴史的な建造物を見るだけでなく、再開発の新しいモデルとして、是非見るべきでしょう。
なお、明治生命館の一般公開は土曜・日曜に限られますが、平日でも1階のラウンジ(上の写真)には自由に入れ、受付に言えば「重要文化財・明治生命館・ご案内」というパンフレット(上の写真)も貰えますので、平日でも十分に楽しめると思います。(記入者:亀さん)
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