読書日記:佐々木譲の「警官の血」
~阿部くんから送られた読書日記(2008年1月)~
今度も、阿部君から送られた読書日記を紹介する。今年からは、阿部君は自分でブログを書くはずだったが、今回は大サービスで小生がUPを代行する。
今度の小説は、正直言って、知らない本だったが、感想文を読み進むと、社会派の深みがありそうである。いつものように、読書日記の書き出しを紹介する。(INO記す)
■読書日記の書き出し: 最初に白状しておこう。今回の第百三十八回直木賞は、予想が見事に外れてしまった。とはいっても候補作品全てを読んだ上で、ではなく意中の一作品だけを読んで「絶対にこれだ。これしかありえない」と舞い上がったのだから、むべなるかなである。例えは悪いが、競馬の重賞レースでよく検討もせずに、意中の馬だけを一本買いしたようなものか。つい先日発表になった「このミステリーがすごい!」ではぶっちぎりで第一位だったし、前評判も高かった。それが発表では別人(桜庭一樹)とは――。
佐々木譲は『ベルリン飛行指令』『エトロフ発緊急電』『ストックホルムの密使』の「太平洋戦争三部作」当時から好きな作家の一人である。『ベルリン飛行指令』で直木賞候補になったこともある。実力作家だし、いまさらの感はあったが候補作の『警官の血』(新潮社)は読み応えのある骨太の秀作だった。上下二冊で約八百ページ、読み出したら止められなくなり重さやかさばるのを厭わず通勤時間を利用して読み切った。⇒続きはダウンロード 「dokusyo-nikki2008-01.doc」をダウンロード
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